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2023年BP財源財政・経済・インフレ論

生活基礎・社会保障安保としてのベーシック・ペンション:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー10

20年、30年後の社会を生きるすべての世代へ

中野剛志氏著『世界インフレと戦争 恒久戦時経済への道』(2022/12/15刊・幻冬舎新書)を参考にしての【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズ

<第1回>:リベラリズム批判と米国追随日本のグローバリゼーション終焉リスク:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー1(2023/1/17)
<第2回>:TPP批判・安倍首相批判による食料・エネルギー安保失政を考える:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー2(2023/1/18)
<第3回>:デマンドプル・インフレ、コストプッシュ・インフレ、貨幣供給過剰インフレを知る:『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー3(2023/1/22)
<第4回>:ベーシック・ペンション、インフレ懸念への基本認識:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー4(2023/1/24)
<第5回>:主流派経済学におけるケインズ派と新自由主義派の異なるインフレ政策と課題:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー5(2023/1/26)
<第6回>:ベーシック・ペンション起因のインフレ対策は利上げのみか。新たな視点へ:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー6(2023/1/28)
<第7回>:主流派経済学派からポスト・ケインズ派のインフレ論へ転換を:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー7(2023/1/29)
<第8回>:ベーシック・ペンション財源論は現代貨幣理論MMTが参考に。インフレ論は?:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー8(2023/1/31)
<第9回>:恒久的戦時経済が示唆する平時経済のあり方とベーシック・ペンション:【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズー9(2023/2/2)

ここまで以上9回を数え、前回から最終章「第5章 恒久的戦時経済」に入っています。

5.「第5章 恒久戦時経済」から考える21世紀の総合的・体系的・恒久的安保とベーシック・ペンションモデル

「第5章 恒久的戦時経済」構成

第5章 恒久戦時経済
  第五波インフレで、世界は政治的危機へ
  中世ヨーロッパ文明に終焉をもたらした第一波インフレ
  格差拡大、反乱、革命、戦争を引き起こした第二波・第三波
  冷戦の終結をもたらした第四波インフレ
  すでに危険な状態にあった世界を襲った第五波
  内戦が勃発する可能性が高まっているアメリカ
  債務危機のリスクが高まりナショナリズムが先鋭化するEU
  成長モデルの根本的な変更を余儀なくされている中国
  中国の行き詰まりから東アジア全体で地政学的危機勃発か
  日本は最優先で何に取り組むべきか
 ・安全保障を強化し、内需を拡大させる産業政策を
 ・国内秩序を維持するための「大きな政府」
 ・特定の財に限定した「戦略的価格統制」の有効性
 ・世界秩序の危機は長期化し、戦時経済体制も長期化
  「恒久戦時経済」構築以外に生き残る道はない 
おわりに 悲観的積極主義


上記構成に従い、前回は、次のように私なりに再構成し、中野氏の記述・論述を整理しました。

5-1 恒久経済システム確立のためのポスト・ケインズ派理論に基づく新しい資本主義及び財政政策改革
 ・2020年代第5波インフレがもたらす世界の政治的危機、ナショナリズム、地政学的リスク
1)恒久的戦時状況にあるとみなすべき時代の日本の最優先課題とは
 ・絶対不可欠の安全保障強化戦略
 ・内需拡大のための産業政策
 ・「大きな政府」の必要性
 ・「大きな政府」形成・維持の条件
 ・特定財限定の「戦略的価格統制」の必要性
 ・世界秩序危機の長期化が必要とする戦時経済体制の長期化、そのための「恒久戦時経済」構築
 ・中野氏が掲げる「悲観的積極主義」
2)ベーシック・ペンションは、恒久戦時経済と結びつくのか


5-2 ベーシック・ペンションがめざす、総合的・体系的・恒久的生活基礎及び社会保障安保

何度か述べてきていますが、当シリーズは、ベーシックインカムとまったく関係のない中野氏の書を、ある意味こじつけで、提案するベーシック・ペンションと、結びつけて考察し提起することを目的としています。
そして、シリーズ開始にあたって投稿した、以下の序論としての記事
『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション:シリーズ開始にあたって(2023/1/9)
の中で、次の視点をもって臨むことを述べました。

1.2050年までに実現をめざす生活基礎・社会保障「安保」としてのベーシック・ペンション
2.2050年に向けて整備・構築すべき<安心安全安定・保有保持確保>の社会経済システム「安保」

また、一般的な安全保障・安保ではなく、<安心安全安定・保持保有確保>の「安保」を意味することも示してきました。
今回は、上記をテーマとした最後の2回の一つ「生活基礎及び社会保障安保」がテーマです。
ほとんどが、従来の再掲・再確認になるかと思いますが、中野氏の書の主張・提案を強く意識して作業を進めていきます。

少子高齢化と人口減少を前提としてのベーシック・ペンション

中野氏は、継続的なインフレ懸念の要因、そして恒久的戦時経済体制の必要性の要因の一つとして少子高齢化がもたらす生産労働人口の減少を挙げています。
需要と供給の関係においても、GDP経済成長の観点からも、人口は絶対的な要素。
その減少は、自ずと需要の減少の要因になりますが、一方供給力を維持するための労働力が減少することで、供給維持に影響し、コストプッシュ・インフレの要因にもなるわけです。
双方の値が同じならば、さほど問題にはならないのでしょうが、個々の原材料・製品・サービスごとに差が生じるのは当たり前で、ここでそう悲観的に考えることもないかと思います。
もう一つ雇用の減少は、AI化・IT化の加速で、異なる業種・職種ごとに大きな影響を与え、雇用機会・所得格差を一層拡大することも懸念されます。
また現状の社会保障制度では、2050年に向かい、現役世代の負担増が続くとされ、世代間格差も継続的な課題として常に問題とされていくでしょう。
こうした時に、全世代に、すべての人々に平等に、無条件で、毎月定額を支給するベーシック・ペンションは、多面的・多様的に寄与することになります。

総合的・体系的社会保障制度改革の軸としてのベーシック・ペンション

有所得者全員が納税・社会保険料納付義務を持つ社会システム基盤としてのベーシック・ペンション

ただ、ベーシック・ペンション支給で、現状の社会保障制度の問題が改善・解決・解消するはずもないことも明らかです。
岸田内閣が言い出した「年収の壁」を打ち破るためには、130万円、106万円という保険料負担回避の基準にどう厚生年金・健康保険制度を改正するかが避けて通れません。
また児童手当支給においての所得制限解除なども、法改正と税源問題をクリアする必要があります。
こうした個別の社会保障制度改革を時の政府・与党の意向に従って、財源問題を最重要課題と常に意識しながら取り組んでいく、あるいは取り組まないで済ます。

これに対して、ベーシック・ペンションは、その導入に当って、社会保障制度・社会福祉制度・労働制度その他関連する制度・法律を総合的・体系的に改正、場合によっては廃止することを必須としています。
以下に例を挙げると、ベーシック・ペンションは、すべての個人に対して無償・無条件で年金を給付することから
・所得のあるすべての人が、所得税・社会保険料を納付する制度への転換・改正
・老齢基礎年金制度としての国民年金制度は廃止(生活基礎年金に当たる高齢者基礎年金支給)
・厚生年金制度は現役世代が高齢者世代を支える賦課方式から、自身の将来の年金のための積立方式に転換し、個人及び企業負担を削減
・雇用保険における失業給付基準の改正
・児童手当は増額され、(生活基礎年金に当たる)児童基礎年金に転換
・生活保護制度は、最終的には現状の給付レベルを下回らない金額以上の生活基礎年金の給付により廃止
・新たに適正な住居を確保・提供する厚生住宅制度を導入
などを同時に、あるいは並行して施行するとしています。

下図は、こうれらの社会保障・福祉制度を規定した法律の区分と法律名リストです。
上記は例であり、この枠内のほとんどの制度の法律の改廃が必要になると考えています。

なお、ベーシック・ペンションの導入に伴って必要となる上記を含む種々の社会保障制度の改善・改正・廃止などについて、過去以下のように提案・提示しています。
既に2年経過しており、手直しも必要かと思いますが、ご了解頂き、参考にして頂ければと思います。

(参考)
ベーシック・ペンション導入に伴う社会保障・社会福祉制度等関連法改定課題体系(2021/1/30)
ベーシック・ペンションによる貧困問題改善と生活保護制度廃止(2021/2/6)
ベーシック・ペンションによる児童手当・児童扶養手当廃止と発生余剰財源の保育・教育分野への投入(2021/2/7)
ベーシック・ペンションによる年金制度改革:国民年金廃止と厚生年金保険の賦課方式から積立方式への改正(2021/2/8)
ベーシック・ペンション導入で、2健保、後期高齢者医療、介護の4保険を統合して「健康介護保険制度」に(2021/2/12)
ベーシック・ペンションによる雇用保険制度改革・労働政策改革:安心と希望を持って働くことができる就労保険制度と労働法制を(2021/2/13)
ベーシック・ペンションによる所得税各種控除の廃止と税収増:子どもへの投資、30年ビジョンへの投資へ(2021/2/14)

行政改革に直結するベーシック・ペンション

なお、こうした制度及び法改正により、資力調査や恣意性などの問題をもつ一部の制度が廃止、解消されることになります。
また、伴って一部の行政改革が行われ、同コストの低減や、必要行政サービス業務の拡充も行われることになり、包括的・総合的な行政改革も同時に行われることになり、その準備にも相当の時間・期間と労力を要することはいうまでもありません。

リスク対策としてのベーシック・ペンション、希望する生き方選択のためのベーシック・ペンション

生きる権利としての生活基礎年金の全員無条件・生涯・平等生活基礎年金給付、ベーシック・ペンション

先に、国民すべてに関係する国家レベルと地方自治体及び地域社会レベルにおける社会保障制度・福祉制度の<安心安全安定・保有保持確保>の「安保」について述べました。
次は、その構成員である個人個人の生活基盤・生活基礎の<安心安全安定・保有保持確保>の「安保」がテーマです。

その大前提が、わが国の憲法に定める<基本的人権>の行使を保障するための制度として、ベーシック・ペンションを規定し、運用管理することです。
その考え方についても、以下の投稿で、これまで繰り返し論じてきました。
参考にして頂ければと思います。

(参考)
⇒ なぜ国がベーシック・ペンションを支給するのか?憲法の基本的人権を保障・実現するため:ベーシック・ペンション10のなぜ-1(2021/1/20)
⇒ 憲法第三章基本的人権と自由・平等に基づき支給されるベーシック・ペンション(2021/2/21)
⇒ 福祉国家論とベーシックインカム:福祉国家から基本的人権社会保障国家へ(2021/2/27)

常に日常生活における不安・不確実・リスクと背中合わせの現代とその備えとしてのベーシック・ペンション、生き方・働き方を自分の意志で選択できる基盤としてのベーシック・ペンション

基本的人権を基軸として、個人個人の年齢・年代・世代、職業・働き方、単身・婚姻・出産・子育て・介護などと関係するライフステージ・ライフスタイルそれぞれにおける不安・不確実・リスクへの備えと対応、自身の意志に基づく生き方・働き方等の選択などに当って、ベーシック・ペンションが果たす機能・役割は、非常に大きくかつ意義があると考えます。
ベーシック・ペンションが果たすであろうそうした意義や目的のすべてではありませんが、かなり広範に捉えて、以下の記事に、ベーシック・ペンション法案の前文として記述しています。

ベーシック・ペンション法(生活基礎年金法)2022年版法案:2022年ベーシック・ペンション案-1(2022/2/16)

「日本国民の基本的人権に基づき支給する生活基礎年金に関する法律」前文:2022年草案】本法制定の背景>に規定したベーシック・ペンションの生活安保・社会保障安保

上記記事及び法案前文の<本法制定の背景>は、以下の項目で構成され、それぞれに解説・説明が付されています。

・憲法に規定する基本的人権及び生存権等の実現
・生活保護の運用と実態
・少子化社会の要因としての結婚・出産・育児等における経済的不安
・子どもの貧困と幸福度を巡る評価と課題
・母子世帯・父子世帯の困窮支援の必要性
・非正規労働者の増加と雇用及び経済的不安の拡大及び格差拡大
・保育職・介護職等社会保障分野の労働条件等を要因とする慢性的人材不足
・共働き夫婦世帯の増加と仕事と育児・介護等両立のための生活基盤への不安
・国民年金受給高齢者の生活基盤の不安・脆弱性及び世代間年金制度問題
・高齢単身世帯、高齢夫婦世帯、中高齢家族世帯の増加と生活基盤への不安
・高校・大学等高等専門教育を受ける学生の経済的不安解消による学究・学習機会と生活保障の必要性
・コロナウイルス禍による就労・所得機会の減少・喪失による生活基盤の脆弱化
・自然災害被災リスクと生活基盤の脆弱化・喪失対策
・日常における不測・不慮の事故、ケガ、失業等による就労不能、所得減少・喪失リスク
・IT社会・AI社会進展による雇用・職業職種構造の変化、所得格差拡大と脱労働社会への対応
・能力・適性・希望に応じた多様な生き方・働き方選択による就労・事業機会、自己実現・社会貢献機会創出と付加価値創造
・貧富の格差をもたらす雇用・結婚・教育格差等の抑制・解消のための社会保障制度改革、所得再分配政策再考
・世代間負担の不公平対策と全世代型社会保障制度改革の必要性
・コロナ禍で深刻さ・必要度を増した、安心安全な生活を送るための安全弁としての経済的社会保障制度
・基本的人権に基づく全世代型・生涯型・全国民社会保障制度としての、生活基礎年金制(ベーシック・ペンション制)導入へ
副次的に経済政策として機能する、社会経済システムとしてのベーシック・ペンション
生活基礎年金法(ベーシック・ペンション法)導入に必要な種々の課題への取り組み


是非その内容を、先述の記事でご覧頂ければと思います。
なおそれらは、今後追加や修正が必要と考えており、1年に1度は見直しを行うべく、今年2023年版もいずれ作成する予定です。

平時においても想定外のリスクに備えることと共通の意味を持つ「恒久的戦時」体制

上記のベーシック・ペンション導入・必要性の背景は、平穏な日常生活における安心にとどまらず、当然、いついかなる時に起きるか分からない想定外のリスクへの備えとして有効かつ重要な制度であると言えます。
即ち中野氏が警告する、グローバリゼーションの終焉がもたらす経済的な危機、インフレやハイパーインフレリスクに対する備えることの必要性と、基本的には相違はないと考えるべきでしょう。
そこで同氏が提起した政策が、実は、ベーシック・ペンション導入で必要となる政策と通じる理由となることにも合点がいくのではないでしょうか。

ベーシック・ペンションによる、従来型ウェルフェア、ワークフェア主義から、ヒューマンフェアへの転換

もう一つ、ベーシック・ペンションの意義について付け加えます。
このヒューマンフェアの考えについては、
ウェルフェアでもなく、ワークフェアでもなく、ヒューマンフェアとしてのベーシック・ペンション(2021/3/14)
で示していますが、その一部を以下引用しました。

ワークフェア(Workfare)とは、ワーク(Work)とフェア(Fare)の造語。
働くことを条件に公的扶助を行うもの、と解されます。
働くことで精神的・経済的自立が促進できる。
働くことでやりがいや生きがいを感じられる。

こういう考えに基づくもの。
(略)
原始的なウェルフェアの時代は乗り越え、矛盾に満ちたワークフェアは廃棄し、モデルとしての価値を創出することができなかった20世紀の福祉国家モデルから脱却し、基本的人権を基盤・基礎とした、人間主義、人間本位主義のヒューマンフェアに転換

詳しくは省略しますので、上記記事例同様、以下の参考記事で確認頂ければと思います。

(参考)
⇒ 福祉国家論とベーシックインカム:福祉国家から基本的人権社会保障国家へ(2021/2/27)
⇒ ウェルフェアでもなく、ワークフェアでもなく、ヒューマンフェアとしてのベーシック・ペンション(2021/3/14)


生活基礎安保に必要な生活基礎物資・サービスの需要を満たすために必要な供給システムの整備拡充

中野氏の書においてインフレ発生要因としての需要と供給のバランスリスクは、ベーシック・ペンションにおいては、支給された専用デジタル通貨の限定利用対象となる生活基礎商品とサービスの需給問題として考え、必要な対策を講じる必要が生まれます。
特に、現在のウクライナ戦争がもたらす海外に依存するエネルギー源や食料価格の高騰がもたらしているインフレには、有効な手立てが簡単に見つかることはありません。
こうした例は決して極端なものではなく、いつどのような原因で起きるか、自然災害も含め、想定内のこととして何かしらの備えと準備を行うべきことが明らかになっています。
ただ、中野氏が示すまでもなく、そうした問題の多くは、一朝一夕で改善・解決できるものではなく、短期的な対策、中長期的な政策どちらも必要としています。
そうした概括については次回再確認しますが、実際の具体的な取り組みについては、エネルギー、食料その他経済安保の視点で、親サイト https://2050society.com において継続して検討・考察・提案を続けていきます。
同サイトでは、これまで、そして現在もその取り組みを続けていますので、是非覗いてみて頂きたいと思います。 ⇒ https://2050society.com

今回は、あくまでも社会保障と個人や世帯の基本的な生活維持と保障に焦点を当ててのおさらいでした。
本来そこでは、そのための費用・負担コスト、必要な物資・サービスの確保など経済的視点からベーシック・ペンションの考察も必要です。
しかし、その課題は、次回最終回のテーマ
「5-3 ベーシック・ペンションがめざす、総合的・体系的・恒久的社会経済システム安保」としてのベーシック・ペンション
における<インフレ及び財源に関する経済的・経済学的課題と経済安保>テーマの中で、総括を兼ねて取り組みます。

【『世界インフレと戦争』から考える2050年安保とベーシック・ペンション】シリーズ展開計画(案)

1.「第1章 グローバリゼーションの終焉」から考える21世紀上期の安保政策課題
 1-1 地政学・政治体制リスクと国家安保をめぐるコンセンサス形成ニーズ
 1-2 グローバリゼーション終焉の現実としての食料・エネルギー安保政策
2.「第2章 二つのインフレーション」から考えるベーシック・ペンションとインフレリスク
 2-1 デマンドプル・インフレとコストプッシュ・インフレ、それぞれの特徴
 2-2 ベーシック・ペンションにおけるインフレ懸念の性質とリスク回避の可能性
3.「第3章 よみがえったスタグフレーション」から考える21世紀上期の経済安保とベーシック・ペンション
 3-1 過去のインフレ、スタグフレーションの要因・実態と金融政策経済安保
 3-2 インフレ対策としての利上げ政策の誤りとベーシック・ペンションにおける想定対策
4.「第4章 インフレの経済学」から考える21世紀上期の経済安保とベーシック・ペンション
 4-1 財政政策がもたらす需要・供給と経済成長循環と国家財政の基本
 4-2「貨幣循環理論」「現代貨幣理論」から考えるベーシック・ペンションの財源論
5.「第5章 恒久戦時経済」から考える21世紀の総合的・体系的・恒久的安保とベーシック・ペンションモデル
 5-1 恒久経済システム確立のためのポスト・ケインズ派理論に基づく新しい資本主義及び財政政策改革
 5-2 ベーシック・ペンションがめざす、総合的・体系的・恒久的基礎生活及び社会保障安保
 5-3 ベーシック・ペンションがめざす、総合的・体系的・恒久的社会経済システム安保

世界インフレと戦争 恒久戦時経済への道』目次

はじめに 物価高騰が示す世界の歴史的変化
第1章 グローバリゼーションの終焉
  ロシアのウクライナ侵攻で迎えた終焉
  終わりの始まりは2008年の金融危機
  最初から破綻していた、リベラリズムという論理
 「中国の平和的な台頭」などあり得なかった
  東アジアの地政学的均衡を崩した、アメリカの失敗
  ウクライナ侵攻もリベラル覇権戦略破綻の結果
 ・金融危機、格差拡大、排外主義の高まり
 ・物価高騰は一時的な現象では終わらない

  防衛費を抑制し続けた2010年代の日本
  世界情勢の変化を把握せず、安全保障を軽視
 ・TPPは日本の食料安全保障を脅かす
 ・エネルギー安全保障も弱体化させた安倍政権
 ・電力システム改革が電力不安を不安定化した

  中国の地域覇権の下で生きていくのが嫌ならば・・・ 
第2章 二つのインフレーション
  グローバリゼーションが終わったからインフレが起きた
  先進国ではインフレにならないことが問題だった
 ・デマンドプル・インフレ ー 需要過剰で物価が上昇
 ・コストプッシュ・インフレ ー 供給減少で物価が上昇

  コストプッシュで持続的な物価上昇が起こる経緯
  一時的な物価上昇も「インフレ」か
 ・原因も結果も対策も大きく異なる二つのインフレ
  ノーベル経済学者十七人が長期のインフレ対策として積極財政を支持
 ・資本主義経済の正常な状態はマイルドなデマンドプル・インフレ
  コストプッシュ・インフレの言い換え
第3章 よみがえったスタグフレーション
  第二次世界大戦後に起きた六回のインフレ
  過去六回と比較し、今回のインフレをどう見るか
  2022年2月以降はコストプッシュ・インフレ
  FRBによる利上げは誤った政策
  IMFは利上げによる世界的景気後退懸念
 ・コストプッシュ・インフレ対策としては利上げは逆効果
 ・1970年代よりはるかに複雑で深刻な事態

  世界的な少子高齢化から生じるインフレ圧力
  気候変動、軍事需要、長期的投資の減速
 ・「金融化」がもたらした株主重視の企業統治
 ・企業が賃金上昇を抑制する仕組みの完成
  なぜ四十年前と同じ失敗が繰り返されるのか
  インフレ政策をめぐる資本家と労働者の階級闘争
  七〇年代のインフレが新自由主義の台頭をもたらした
 ・ケインズ主義の復活か新自由主義の隆盛か 
第4章 インフレの経済学
  主流派経済学の物価理論と貨幣理論
  貨幣供給量の制御から中央銀行による金利操作へ
  コストプッシュ・インフレを想定していない政策判断
  問題の根源は、貨幣に対する致命的な誤解
 ・注目すべき「貨幣循環理論」「現代貨幣理論」
 ・財政支出に税による財源確保は必要ない
  政府が財政赤字を計上しているのは正常な状態
 ・政府は無制限に自国通貨を発行でき、財政は破綻しない
 ・財政支出や金融緩和がインフレを起こすとは限らない
 ・ポスト・ケインズ派は「需要が供給を生む」と考える
 「矛盾しているのは理論ではなく、資本主義経済である」
  経済成長には財政支出の継続的な拡大が必要
  ハイパーインフレはなぜ起きるのか
 ・コストプッシュ・インフレは経済理論だけでは解決できない 
第5章 恒久戦時経済
  第五波インフレで、世界は政治的危機へ
  中世ヨーロッパ文明に終焉をもたらした第一波インフレ
  格差拡大、反乱、革命、戦争を引き起こした第二波・第三波
  冷戦の終結をもたらした第四波インフレ
  すでに危険な状態にあった世界を襲った第五波
  内戦が勃発する可能性が高まっているアメリカ
  債務危機のリスクが高まりナショナリズムが先鋭化するEU
  成長モデルの根本的な変更を余儀なくされている中国
  中国の行き詰まりから東アジア全体で地政学的危機勃発か
  日本は最優先で何に取り組むべきか
 ・安全保障を強化し、内需を拡大させる産業政策を
 ・国内秩序を維持するための「大きな政府」
 ・特定の財に限定した「戦略的価格統制」の有効性
 ・世界秩序の危機は長期化し、戦時経済体制も長期化
  「恒久戦時経済」構築以外に生き残る道はない 
おわりに 悲観的積極主義

参考:「2022年ベーシック・ペンション案」シリーズ

<第1回>:ベーシック・ペンション法(生活基礎年金法)2022年版法案:2022年ベーシック・ペンション案-1(2022/2/16)
<第2回>:少子化・高齢化社会対策優先でベーシック・ペンション実現へ:2022年ベーシック・ペンション案-2(2022/2/17)
<第3回>:マイナポイントでベーシック・ペンション暫定支給時の管理運用方法と発行額:2022年ベーシック・ペンション案-3(2022/2/18)
<第4回>:困窮者生活保護制度から全国民生活保障制度ベーシック・ペンションへ:2022年ベーシック・ペンション案-4(2022/2/19)

20年、30年後の社会を生きるすべての世代へ

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  1. 2023年 2月 04日