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2020・21年考察

NHK就活応援ニュースゼミが取り上げた「1からわかる!ベーシックインカム」3回シリーズを紹介

こんなことまでNHKがやっているんですね。
「就活応援ニュースゼミ」というWEBサービスで、今月3回にわたって、「時事問題がわかる!」コラムで取り上げられたベーシックインカムの基礎知識。

就活面接や試験で、ベーシックインカム問題を出す企業があるんでしょうか?

大学生の質問に、社会保障分野担当の竹田解説委員が応え、解説する形式。

以下、各回のテーマにリンクを貼りました。
是非チェックしてみてください。
竹田氏独自の見方考え方も少しはあり、浅く狭くの確認用としては、簡便でそれなりに興味深く読めるかもしれません。


<第1回>:そもそも、どんな制度なの?(2021/1/13)


さらっとベーシックインカムについて知る上で、以外に専門書でも、マスコミ等でもやっていない解説で、意外に良いです。
特に財源を考える上で、社会保障絡みでの解説は、少しばかり味があります。
この内容は、当サイトで、他の記事にも用いたいくらいです。
ベーシックインカム導入が、なかなか一本にまとまらない最大の要因である「財源の罠」を打開するまでにはいきませんが、膨大な財源をなんとかする工夫の必要性、可能性をふと感じさせる内容のような気がしたのです。

<第2回>:各国の事例を見てみよう(2021/1/20)


この回は、竹田氏自身が取材経験を持つ、フィンランドでの失業者を対象とした、限定的・実験的ベーシックインカム導入事例とその結果を主に解説しています。
これ以外にも、実験的な取り組みは、あちこちで種々紹介されていますが、この類の実験結果を元に、ベーシックインカムの有効性を論じ、導入すべきと断じることには、私は反対です。
竹田氏も導入すべきと言っているわけではないですが。

フィンランド以外の国・地域の簡単な取り組み例も、チェックしておくとよいかと思います。

そして、次の回に繋げる形で、「給付付き税額控除」方式を挙げ、これを次回テーマと予告してこの回を終えています。

<第3回>:日本で実現できるの?(2021/1/26)


一般的議論同様、財源が問題としつつ、竹田氏が可能性を見るのが、ミルトン・フリードマンが提唱した「負の所得税」から設定した「給付付き税額控除」方式による限定的ベーシックインカム。

また導入目的としては、コロナに拠る一時的な対応としてではなく、正規・非正規間の格差是正とAI時代到来時における労働・雇用問題への対応を提起しています。

そして今は、導入に至るかどうかの分岐点にあるという認識で、団塊の世代全員が後期高齢者となる2025年と、65歳上の高齢者が最も増える2040年を大きな分岐点としているのが特徴です。

竹田氏独自の見方であり、ごくごく限定的な要素と私は思いますし、学生にこの解説で理解したとされると、少しばかり残念ですし、ちょっとまずいかなという気もします。

3回を通して確認すると、やはり狭く、浅くの時事問題解説ですが、知らないよりいいですし、関心を持ってもらい、自分でより深く調べたり、考えたりする若者が増えればいいですね。
何より、私自身の参考になったシリーズですので、感謝ではあります。


こんなシリーズもあります。

(参考):<週刊ポストの小学館マネーポストWEB、ベーシックインカム記事を追う>シリーズ
 竹中平蔵の暴論はシカトすべき!:週刊ポストの小学館マネーポストWEB、ベーシックインカム記事を追う-1(2021/1/14)
宮内義彦氏の話を耳をかっぽじって聞け、竹中平蔵:週刊ポストの小学館マネーポストWEB、ベーシックインカム記事を追う-2(2021/1/15)
日本ベーシックインカム学会の竹中暴論及び諸説へのスタンス:週刊ポストの小学館マネーポストWEB、ベーシックインカム記事を追う-3(2021/1/16)




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