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2020・21年考察

日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンションWEBサイト、2021年第2四半期の課題

今年2021年1月1日に開設した当サイトも、3ヶ月第1四半期を経過し、第2四半期に入りました。

コロナ禍におけるベーシックインカム論の傾向


長引くコロナ禍、各国で政府の財政支出の規模が膨れ上がる中、当然日本においても、昨年度から新年度へと政府予算におけるコロナ対策としての支出・使途に関する議論がこのところ活発化していました。
特別定額給付金の再度の支給要求の声が大きくなる一方、予備費の規模などから、結局、生活困窮世帯に限定しての給付のみが決定されました。

重点的には、母子・父子世帯を中心とした低所得世帯の児童への手当の増額と、貸付金の返済不要化など、不十分とは言え、一定の進捗と成果が見られたことで、関係している人たちは、多少一息つくことができたと言えるでしょうか。
しかし、これを受けて、当初の目標である、すべての人への10万円の特別定額給付金を、という要求も、与野党共に賛成する方向性が見えてきていることもあり、なんとなく、新年度予算の中では実現・実行されそうだ、という論調が増えつつあるような気がします。

それはそれで良いとは思いますが、どうもそこでは、本質的なベーシックインカムに関する議論は省かれ、コロナ禍ゆえのベーシックインカム(以下、BIと表現することがあります)に表現が適切ではないかもしれませんが、矮小化されている気がしてなりません。

特別定額給付金を、繰り返していけば、自動的にBI実現に繋がる。
あるいは、それを繰り返していくことで増え続ける赤字国債の増発、そして財政赤字は、MMTを論拠として、なんの問題もないと政治・行政、そして万人が認めることになる。
そのような認識が自然発生的に広がり、財政の基本方針に据えられる。

そんな楽観的なスタンスで、ことが運ばれるかのような感覚を抱いているかのように思われるのです。

また、それらの主張の軸は、当然困窮対策に加えて、経済対策としての財政出動重視にもあり、論者によっては、インフレ率2%に至るまで、定額給付金を支給継続することを主張しています。
なぜ2%なのかについて、あるいは2%になった後はどうするのか、などについては、深く論じてはいません。

ベーシック・ペンションの本質と息の長い取り組みへ

当サイトが提案するベーシック・ペンション(以下、BPとすることがあります)は、元々はコロナ禍が発生し、長期化したことで提案したものではありません。
コロナは確かに、BPを必要とする究極の要因ではありますが、ある意味、多種多様な要因の一つに過ぎません。
コロナは、ほぼ全国民に共通のリスクマネジメント、セーフティネットとしてのBPと捉えることはできます。
しかし、BPは、人それぞれが望む生き方・働き方を実現するための、基本的な手段、基盤として無条件で受ける年金です。

ずるずると予備費的な予算執行に依存する性質のものではありませんし、どれだけ増えてもお構いなしの赤字国債による給付金調達に拠るものでもありません。

そして当然、BP支給に伴って行うべき、さまざまな社会保障・社会福祉、労働制度等に関連する制度とその法律、日本銀行法、所得税法などの改定が欠かせません。
BP提案時には、それらの在り方も並行して議論し、改定案も提起すべきであり、その具体化・実現には、相当の年数を必要とします。
またそれだけの年数をかけるべきと考えています。
言うならば、ベーシック・ペンションは、社会システムと社会経済システムの改革と同義と認識しているのです。

もちろん、政治・行政には、緊急時の政治・行政も必要ですが、10年、20年、30年という長期的なスパンでの国創り、社会実現が課題とされるべきです。
国会議員は、4年もしくは6年任期ですが、その役割は、自分の任期内のことだけを視野に入れ、選出された地域への利益誘導だけを仕事と認識しているばかりで占められているようならば、望ましい社会・国家構築はなしえません。

この認識を重ねて確認し、本質的かつベーシックな検討・提案を、この第2四半期にも行っていきたいと考えています。

第2四半期、ベーシック・ペンション考察・提案、重点課題


そのためには、現在BI実現・提案活動を行っているグループや人々の考えや動向、各政党のBIへのスタンス・方針などについて、この期の重点テーマの一つとしていきます。
また、当サイトでの提案において未着手・未整理の課題も何点か認識していますので、それらのついても鋭意取り組んでいきたいと思っています。
なお、第1四半期、BPと関連する現在の各種法律の投稿を開始しました。
まだ社会保険及び労働保険、労働政策等の関連法律は、投稿していませんので、順次、これも合間を見て継続していきます。
それらの法律の改定事項・改定内容等については、今年の第3四半期以降に取り組むことができればと考えています。

これらの投稿は、SNSに転載していますので、ご意見・助言等頂ければ幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。


参考:<児童福祉法関連法律リスト>

【児童手当法】    http://basicpension.jp/?p=674
【児童扶養手当法】  http://basicpension.jp/?p=120
・【特別児童扶養手当等の支給に関する法律】 http://basicpension.jp/?p=1205
・【身体障害者福祉法】 http://basicpension.jp/?p=1256
・【知的障害者福祉法】 http://basicpension.jp/?p=1207
・【母子及び父子並びに寡婦福祉法】 http://basicpension.jp/?p=676
・【児童福祉法】    http://basicpension.jp/?p=1203

<ベーシック・ペンションをご理解頂くために最低限お読み頂きたい3つの記事>

⇒ 日本独自のベーシック・インカム、ベーシック・ペンションとは(2021/1/17)
⇒ 生活基礎年金法(ベーシック・ペンション法)2021年第一次法案・試案(2021/3/2)
⇒ ベーシック・ペンションの年間給付額203兆1200億円:インフレリスク対策検討へ(2021/4/11)

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