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ベーシック・ペンション導入によるインフレリスクと対策を考える:ベーシック・ペンション実現へのヒント-3

少しずつ、よくなる社会に・・・

(日本独自のベーシックインカム)<ベーシック・ペンション実現への課題2022>シリーズ-3

当サイト提案の、日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション生活基礎年金実現に向けて、さまざまな課題があります。
その視点で、種々の情報から改善・解決につながる、つなげることができると思われるもの、コト、情報を、都度取り上げ、日本独自のベーシックインカム、<ベーシック・ペンション実現への課題2022>シリーズを始めています。

第1回:地方自治体プレミアム商品券、スマホ決済ポイント還元へ切り替え:ベーシック・ペンション実現へのヒント-1(2022/2/3)
第2回:日銀、CBDC中銀デジタル通貨発行に現実味:ベーシック・ペンション実現へのヒント-2(2022/2/4)

以上の2回に続き第3回目の今回は、インフレ対策に関する考察で、これまでのように特定記事を利用する形ではなく、いくつかの視点・観点での考察になります。

ベーシックインカムがインフレを引き起こすという一般化した意見

日本におけるベーシックインカム提案において一般的な年間給付総額が100兆円超。
当サイト提案の専用デジタル通貨でのベーシック・ペンション給付総額は、約200兆円。

どちらにしても、GDP比(一応年間550兆円として)で占める割合が相当のものになり、いわゆる過剰流動性の発生と、それに起因する需要増大と供給とのアンバランスがもたらすインフレ(場合によってはハイパー・インフレ)発生リスクを厳しく指摘されます。

それに対する的確な回答、納得頂ける説明は、当然できていません。
しかし、無視する気持ちはなく、素人なりに、何らかの対策を考え、提起していくべきという認識は持っています。

ベーシック・ペンション生活基礎年金におけるインフレ認識と基本的スタンス


ここまで提案してきているベーシック・ペンションで、インフレリスク対策として加味してる事柄を以下、思いつくまま挙げてみました。

1)通常の外国為替取引にも用いられる法定通貨「円」ではなく、国内のみの流通・利用に限定した、中央銀行デジタル通貨の1種であるベーシック・ペンションだけのためのデジタル通貨JBPCとし、海外取引の決済には利用できないものとし、(何かしらの間接的な影響はあるだろうが)外為の直接の変動リスクを回避している。
2)JBPCの流通期間に期限を(現状、4年を想定)を設け、利用されないものは、日銀が自動的に回収し、消却(バーン)し、その分の残高はゼロとなり、実質的には発行されなかったことと等しくなる。
3)利用JBPCを受け取った(指定)事業所は、現金に換金するとき、その収益から一定の手数料(現状は1%程度を想定)を日銀にJBPCで支払う。
4)この受け取りJBPCは、日銀のPB事業益として、回収済みJBPCの消却(バーン)の原資の一部に充当され、当該残高分はゼロとなる。
5)利用JBPCを保有する事業所は、一定範囲内で、保有JBPCと益金とを相殺し、(利益処分または雑損扱い)その額を日銀に納付することができる。
6)JBPCを利用できる事業所は、国内資本による日本企業(みなし法人等含む)のみとし、海外資本事業所は、JBPC事業所に指定されず、JBPCを保有することがなく、国外に移転・流出することはない。

このレベルの細かいことを抽出すれば、類似した項目を他にも上げることはできますが、それが、目的ではありませんので、ここまでとし、より重要な課題に進みます。

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一般的なインフレ要因を確認する

上述したように、過剰流動性の発生がインフレの一因となるとされています。
すなわち、現在アメリカ・バイデン政権によるバラマキが、インフレを招き、FRBが引き締めに入っている状況がその端的な事例です。
バラまかれたカネで購買意欲が高まり、求人も増え、労働力不足により賃金が上がる。
賃金上昇が価格に転嫁され、物価が上がる。
旺盛な需要を満たすための供給が追いつかず、在庫不足や、原材料価格が上がることでも物価が上がる。
こうした連鎖で、インフレを亢進させる。

しかし、バイデン政権のバラマキだけがインフレを招くわけではなく、グローバル社会における戦争・紛争、自然災害・事故、新型コロナウイルス等パンデミック等、いわゆるサプライ・チェーンに関わる供給不足問題やエネルギー他各種資源の高騰、そして当然人的要因による経済・経営破綻など、インフレを引き起こす要因・事例は多種多様であり、いつ起きるかわかりません。
すなわち、インフレは想定外の要因によっていつ起きても不思議ではない「想定内」のものとして認識し、その被害を抑制する体制やシステムを備える必要があるわけです。

基礎的生活を維持するための消費・利用への限定は、生活必需品の国内受給システム整備をめざすため

先に箇条書したレベルでは、JBPCで企図した部分的な配慮に過ぎません。
しかし、ベーシック・ペンション本来の目的において最も重視しているのは、基本的・基礎的生活を送ることを可能にする安心・安全保障を、社会保障政策次元にとどまらず、人として生きていくための基本的人権として据えることです。

それは、消費者としての権利、安心安全保障だけでなく、その基礎・基盤を提供・供給する事業者にもその機会を提供するわけです。
これにより、国内の基礎的な資源・原材料、製品・商品、各種サービスを公的・民間双方の役割分担に基づいて開発し、提供し、社会的共通資本としてそのシステム・ノウハウを形成・蓄積することをめざしているのです。

最近、こんな記事も書いています。
⇒ 多様な地政学リスクに日本が備えるべき長期自給自足体制構築への取り組み(2022/2/10)

インフレをめぐる経済学者、マスコミの最近の意見・情報から

こうした思いは思いとして、一般的なインフレや関連する経済的要素・要因に関する記述、ポイントを、最近のマスコミ記事からアトランダムに抽出してみました。
脈絡を著しく欠きますが、その意図をお汲み取り頂ければと思います。

理想は相場がずっと安定したほうがいい。だが各国間の成長速度や物価が違うので、そうはならない。日本も以前よりは円安・円高に一喜一憂しなくなった。変動相場に移行して約半世紀たち理解が進んだのかもしれない。為替への関心が薄れるのはいいことで、円相場に左右されない経済構造への転換をもっと進める必要もあるだろう」

幅広い生活品目で輸入依存が進んでいる。
国内消費に占める輸入品の比率をみると、家電・家具などの耐久消費財は34%となり、10年ほど前の1.7倍に高まり、衣料品など身の回り品も同様である。
「円安は日本経済にプラス」といわれてきた構図が変わりつつある。
輸入依存度が高まることで、円安による物価高が家計を圧迫しやすくなった。
半面、製造業の海外移転で円安が輸出を押し上げる力は弱まった。
従い、円安を通じた輸入物価高が家計の重荷になる円安デメリットが実感されやすくなっている。

国内経済は低成長で賃金が上がらない。
その中での身近な品目の上昇は家計の重圧となる。
一端が家計の消費に占める食費の割合を示すエンゲル係数の上昇だ。21年1~11月は25%超と、1980年代半ば以来の水準に高まった。

こういう状況を考えると、無条件で平等に支給される生活基礎年金としてのベーシック・ペンションがどれだけ有効か、イメージできると思います。

規制緩和や働き手の技能向上などで付加価値が高い商品やサービスを生み出し、為替変動に左右されにくい産業を育てなければ、日本の「貧困化」が加速しかねない。

 これは日経氏が、紋切り型に繰り返す能天気な願望記事。
 重要なのは、付加価値が高いことが必須ではなくて、為替変動に左右されないずに、ベーシックな生活必需品を適切に供給できるようにする取り組みです。
 BPで貧困化は当然抑止できているわけです。

 もう少し関連記事情報を見てみます。

日本の消費財の国際的相対価格の低下は、外国財から国内財へ国内需要が代替される誘因を強める一方、国内所得水準を低下させるため消費水準全体を押し下げる。
消費水準を保つには国内実質所得が上昇するか、海外証券投資や直接投資の収益を通じ、海外から日本への実質所得移転が必要となる。

ベーシック・ペンションは言うまでもなく、国内実質所得を引き上げ、消費水準を引き上げます。

労働生産性の改善を通じた国内実質所得の上昇なしでは、消費水準は劣化し経済厚生(社会全体の満足度)の損失が生じる。
貿易可能財でも小売価格レベルで国際間の一物一価は成立しておらず、国内価格の硬直性も要因。
貿易可能財の自国通貨建て価格が硬直的ならば、一物一価からの著しい乖離が生じる。
もし円安を国内価格にスムーズに転嫁できていれば、これほどまでの円の実質減価は生じなかった。
国内輸入企業は利幅を減らしてまでも、円安を国内価格に転嫁せずにきたか、日本経済に長くはびこる低インフレがその要因である。
高インフレ下では、国内企業は一定率の小さな価格変更をより頻繁に行い、輸入原材料や為替レートなどの費用条件の変化を国内価格により素早く転嫁させることが確認できる。

これも言うまでもないですが、低インフレリスクもあるわけですが、ベーシック・ペンションが実現すればその不安は杞憂となります。
また、労働生産性向上を賃上げ条件とする必要もなくなります。


米国バイデン政権下のインフレ、経済政策事情

最後に、日本の事情と若干比較できる興味深いアメリカ・バイデン政権下の状況・動向に関する記事からのピックアップです。

(バイデン)政権は、約40年ぶりの高い伸びをみせているインフレが巨大企業によってもたらされた可能性も主張し始めている。
一方、米アマゾン・ドット・コムなど巨大IT企業がもたらすデフレ効果など、これに逆行する要因も多数存在する。
企業の市場独占と価格低下は共存し得ると主張することもできる。
実はバイデン政権は現在の価格上昇圧力と巨大企業の影響力との関連を提示しながら、インフレの単純なメカニズムよりもっと複雑な問題、すなわち、この半世紀の間に進んだグローバル化が頓挫しつつあることに目を向けているのではないか。
また、中間所得層の賃金が再び上がり始めたことでモノの価格が高騰し、全般的なインフレを招いている点も見逃せない。

ドル高と技術革新への投資の増加を背景に「海外でモノやサービスを生産することが可能になり、しかもその方が利益が出るようになった。
そのため国内生産への労働投入量が減り」中間所得層はこの10年以上、賃金が上昇しなかった。
これを受けて政府は国内労働者を増やし、労働組合の力を強め、海外とのデカップリング(分断)を促す政策をとった。一部の企業ではサプライチェーンのリージョナリゼーションやローカリゼーション、さらには垂直統合が進んでいる。

このインフレ圧力はコロナ下でのサプライチェーンの混乱が解消すれば部分的に緩和されそうだ。
企業集中とインフレは、とりわけ需要が供給を大幅に上回る局面で相関関係が認められるだろう。
サプライチェーンのボトルネックの影響を最も受けやすい海運や半導体などの業界が、驚異的な利益を上げているのは偶然ではない。
今はもっと大きな変化が起こりつつある。
小さな政府や市場メカニズムを重視する新自由主義的な考え方の下で進んだグローバル化が終焉を迎えているのだ。
その結果、企業や労働者、インフレにちょうど影響が出始めたところと言える。

日本と共通する状況、異なる事情、双方読み取れますが、非常に参考になります。

インフレリスク対策を継続課題に

要するに、為替変動リスクや供給リスクを軽減・抑制するために、国内での需要供給バランス体制を、長期間かかってでも、着実に形成・構築することでインフレ発生リスクを軽減し、発生時にもその被害・損害を最小限にする仕組み体制を構築すべきというのが本稿の目的です。
その意図・目的を持つ日本独自の、専用デジタル通貨JPBCベーシック・ペンション生活基礎年金です。

もう一つ付け加えておけることがあります。
それは、インフレリスクを軽減するための方策として、ベーシック・ペンションの導入を何段階かに分けて、発行・給付額をいきなり多額にせず、有効性を考えて優先順を決めて、少額ずつ導入することを考えています。
例えば、少子化対策として新生児から給付開始する、国民年金制度および老齢基礎年金制度に代わる制度としてBPを導入し、その結果同制度を廃止するなどがその例です。
より具体的な構想・案は、今後提起する「2022ベーシック・ペンション案」でと考えています。

この案も含めて、紹介した日本および米国のインフレ、経済事情に関する記事から、ベーシック・ペンションが持つインフレ抑制意図を多少なりとも感じ取り、読み取って頂ければと思います。

 

参考:ベーシック・ペンションの基礎知識としての5記事

日本独自のベーシック・インカム、ベーシック・ペンションとは(2021/1/17)
諸説入り乱れるBI論の「財源の罠」から解き放つベーシック・ペンション:ベーシック・ペンション10のなぜ?-4、5(2021/1/23)
生活基礎年金法(ベーシック・ペンション法)前文(案)(2021/5/20)
生活基礎年金法(ベーシック・ペンション法)2021年第一次法案・試案(2021/3/2)

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